「養成講座 実技指導者への道」 合格からインターンまで
2013.04.26
皆さんの中には、養成講座の実技指導者を目指してみたい、
と思われる方もいるのではないでしょうか。
しかし実技指導者になるためのプロセスはあまり知られていないと思います。
今回は実技指導者を目指す仲間が一人でも増えることを願って
そのプロセスをご紹介いたします。
まず全体の流れ(下の図)を見てください。

養成講座を受講後、産業カウンセラー資格に合格します。
その後、会報などで案内されるファシリテータ研修を受講します。
この研修は五日間の研修で毎年一回程度開催されます。
今年は三月から四月にかけて開催されます。
実技指導者を目指す方は、ファシリテータ研修受講後、作文を作成します。
その後面接があります。作文および面接の案内はファシリテータ研修受講者で
実技指導者を目指す意志がある方に案内されます。
作文および面接で人柄や適性などが確認され選任されます。
次はインターンです。インターンは養成講座に一年以上見習いとして関わり、
指導者の立場で全体の流れの把握や毎回の面接実習の企画から実施までを体験し、
実技指導者としての研鑽を積みます。
インターンの役割としては、リーダーおよびサブリーダーの指示により、
受講者に関する事務管理、面接実習におけるカウンセラー役、
クライエント役およびフィードバックなどのモデリングを行います。
インターンは原則、面接実習および理論学習に全て出席する必要があります。
流れ図には表現してありませんが、年を明けて毎年二月頃、実技指導者認定研修があります。
これは、インターンがサブリーダに上がれるか、またサブリーダがリーダに上がれるかを評価する研修です。
日本産業カウンセラー協会中国支部規定集の「養成講座実技指導者の役割及び選考に関する基準」に準じて認定されます。
一方でリーダ、サブリーダがこの基準を満たしていない場合は降格する場合もあります。
これにより指導者の質を維持向上しています。
サブリーダは一年以上インターン経験者で、リーダの指示により面接実習を担当します。
またグループの指導と運営・管理、例えばファシリテーション、ホームワークの添削などを行います。
リーダが不在の時にはリーダの指示により、リーダを代行します。
受講者の学習進捗状況などについて気づいたことをリーダに伝えることも重要な役割です。
リーダは二年以上サブリーダ経験者でシニア産業カウンセラー資格取得が前提となっています。
サブリーダと同様に面接実習の指導、グループの指導と運営・管理を担当しますが、
面接実習の指導計画を立てることが大きな違いです。
また実技指導者と受講者および受講者同士の人間関係を調整します。
サブリーダやインターンに計画的に役割を与え、育成することも重要な役割です。
リーダおよびサブリーダの役割は養成講座を受講された皆さんであれば、イメージできるのではないでしょうか。
ここまで少し硬い話になりましたので、私の経験をご紹介します。
私は産業カウンセラー資格取得(一月)後、迷わず直ぐにファシリテータ研修(二月)を受講しました。
その後直ぐに作文を書き提出しました。そのころのことは今でも覚えていますが、
仕事で山陰に出張がありその道中で意気揚々と作文を作成(三月)しました。
さらに面接の案内が届き、広島事務所で面接(三月)がありました。
そして嬉しいことにインターンとしての採用通知が届き(三月)、
四月からインターンとして活躍させていただくことになりました。
今振り返ると産業カウンセラー資格の合格通知が届いてからは、
迷っている間もなく、勢いに任せて突っ走っていたように思います。
インターンを一年経験した後、サブリーダを経験させていただき、
2010年度はリーダを担当させていただきました。
私にとっての実技指導者は、産業カウンセラー資格を活かす場となっており、
サラリーマンから産業カウンセラーにスイッチを切り替える時間でもあります。
日頃の仕事でのストレスを忘れさせてくれ、ストレス解消にもなっています。
何よりも仕事以外でお役に立っていると感じることのできる充実した時間を過ごしています。
一方で責任の重さも感じており精一杯担当させていただいております。
このような私の実技指導者として経験は、新人研修の場など仕事の多くの場面で役立っております。
また実技指導者の皆さんとも一体となってより良い養成講座にするために
どうしたら良いかを議論しあうのも楽しい時間です。
春と夏の年二回ある実技指導者研修は、中国支部全体の実技指導者が全員集まって実施する合宿形式の研修で、
カウンセリング力、ファシリテーション力、フィードバック力などを強化しています。
夜は実技指導者間で懇親会を行い、中国支部全体の結束を固める時間となっております。
現在中国支部では、実技指導者が不足しており、
岡山、山陰、広島の各教室から応援を出し合って養成講座を乗り切っているのが現状です。
したがって実技指導者を計画的に増やす必要があると認識しております。
産業カウンセラー資格を取得された方であれば誰にでもチャンスがあります。
皆さんも実技指導者にチャレンジしてみませんか。
仲間が増えることを実技指導者一同、心よりお待ちしております。
(実技指導者 赤井 賢一)