山口県の産業カウンセラー有資格者は広島県や岡山県のように多くはなく、各自がそれぞれの職場で地道な活動を行っています。それでも会員相互の情報交換、親睦そしてカウンセラーとしての知識、技能を磨くために8年前より毎月一回、第三土曜日の午後、防府市福祉会館で勉強会を行っています。(9、3月はお休み)今回、その内容を紹介させていただきます。
・ある日のホーリー会の情景
12時過ぎに幹事の明石さんが最初に会場に現れて会場のセッテングをいつも行ってくれます。(感謝してます)
13時、開始のため、皆さん三々五々山口県の各地より集まってきます。また広島からも来られます。出席者の職業も多種にわたり、企業の相談室、ハローワーク、若者就業支援センター、学生相談室、福祉施設、個人でカウンセラーをしている人など相談業務を行っている人達が主体ですが相談業務と関係ない普通のサラリーマンの方もいます。そして年代も30代から70代と幅広い世代が集まっています。出席者数は10~15名程度でコミュニケーションがしっかりとれる規模の集まりです。
講師の先生は岩国児童相談所長の経歴をお持ちで相談業務の経験が豊富な臨床心理士の堀江秀紀さんでホーリー会の名前の由来もここにあります。堀江先生は中国支部のシニア講座で「人間性心理学」を受け持ったこともあり、この講座に出席し先生の魅力に取りつかれてホーリー会に出席されている人もいます。今まで全回の皆勤出席者は堀江先生、お一人だけということからも先生の誠実さが伝わってきます。
①自律訓練法によるリラックス
13時になると自律訓練法のテープが流れて、まず20分間、体と心をリラックスさせます。昼食後のため疲れ気味の時はそのまま昼寝がしたくなることもあります。(ごめんなさい)司会は出席者の持ち回りでテーマは司会者が興味を持っていることや事例を出すなり堀江先生と前もって話し合って決めます。
②ロールプレイ、事例検討など
訓練法実施のあとテーマを決めてロールプレイを3~4人ひと組みで15分単位で実施します。ロールプレイの振り返りで自分の未熟さを自覚したり、時には、自分の今の悩みを話すうちに、ほんとうに相談に乗ってもらったりして15時近くまで過ごします。15時近くから10~15分間、ティータイムとなり皆と談笑しながらお菓子を食べたり、コーヒーを飲んだりしながらの楽しい時間となります。この時から堀江先生を掴まえて今の自分の相談業務の悩みについて相談に乗ってもらっている人もいます。
③堀江先生の出前ミニ講座
15時から掘江先生の講座が始まります。ロールプレイでの振り返りやテーマを含めて約1時間半の時間を過ごすことになります。堀江先生もロールに加わっているのでお互い共有認識を持っての講義となります。また堀江先生の一方的な話ではなくて、話の内容が解らなければ、その場で質問ができるとてもなごやかな雰囲気の中での講義、話し合いとなります。中には喋るのが好きな人もいて延々と話し出す場合は司会者がころ合いを見て、皆が話せるように場の雰囲気を立て直したりしてくれます。堀江先生の話の中には毎回、必ず傾聴の大切さ、大事さが出てきます。「傾聴まずありき」で傾聴がなければ、その次には進めないこと、傾聴による信頼関係の構築の重要性を今更ながら強く感じることになります。
④シェアリング
そして16時半近くになると、その日の振り返り(シェアリング)を行います。テーマに関連していろいろな話が出てくる時間で皆で分かち合いがほんとうにできたと感じることができる時間です。この振り返りで今日も「ホーリー会」に来てよかったなと感じる人も多いと思います。真剣に向き合った4時間のため疲れがどっと出る時間でもあります。このあと場所を変えて、皆でお茶やお菓子を食べてまた話し合う場もあり充実した半日となります。
山口県在住の産業カウンセラーの方でぜひ一度、出席してみたいと思われる人は連絡ください。連絡先は中国支部や広島事務所にお問い合わせ下さい。
<ホーリー会 ある日の内容及びスケジュール>
・13:00~13:20 自律訓練法 テーマ「自分の短所について(裏を返せば長所)」 ①リフレーミング実例(司会Iさん) ②堀江先生とIさんによる実演(モデリング) ③ロールプレイ(リフレーミングを意識して) ・14:40~15:00 ティータイム(コーヒーブレーク) ・15:00~16:30 堀江先生 ミニ講座 「カウンセリングにおける訊く(ask)ということ」 ・16:30~16:50 本日の振り返り(シェアリング) 後片付けをして終了 |